土地や家屋といった不動産は相続税の評価額が最も大きくなりやすい財産です。しかし、土地についてはその用途に応じてその評価額のうち一定額を減額してくれる「小規模宅地等の減額」という制度があります。多くの方はこの制度を利用することで多額の相続税が課税されてしまう事態を回避しています。誰かに貸したり、事業のために使うこともなく、土地活用をせずにそのまま放置している土地を保有しているということはないでしょうか。小規模宅地等の減額は空き地については適用されません。空き地を有しているという場合には、相続税対策として土地活用することをおすすめします。一般的な土地活用と言えば、マンション経営などの不動産投資を思い浮かべるかと思います。しかし、マンション経営などのような不動産貸付業のために土地を使う場合と、それ以外の事業の店舗の用地として土地を使う場合とでは小規模宅地等の減額においてその取扱いが異なってきます。

事業用の建物が建っている土地について小規模宅地等の減額の適用を受けるためには、申告期限までにその土地を取得し、なおかつ申告期限までその土地の上で被相続人が営んでいた事業を継続する必要があります。申告期限までに事業を辞めたり、その土地を売却してしまったりするとこの制度の適用を受けることはできません。なお、この制度の適用を受けられるのは被相続人の親族であり、相続人に限定されているわけではないので注意して下さい。この要件を満たし、相続税の申告書に適用を受ける旨を記載しておけば、小規模宅地等の減額の適用を受けられるというのは、その土地の上で行っている事業が不動産貸付業かそれ以外の事業かで異なってきたりはしません。異なるのは減額される割合です。不動産貸付業を行っている土地の場合、減額される割合は50%です。対してそれ以外の事業の場合、減額される割合は80%に上がります。このため、相続税を意識した土地活用をする際には、行う事業をよく考える必要があります。ただし、不動産貸付業のために用いられている土地については小規模宅地等の減額以外の減額も受けられます。マンションの住人などにその土地を借りられているため、土地の所有者の権利が小さくなっていると考えられるためです。

地域によって異なりますが、具体的には15%から30%ほど減額されることになります。不動産貸付業のために使う場合でも、それ以外の事業のために使う場合でもどちらにせよ空き地の状態より相続税の評価額をはるかに小さくすることが可能です。相続はいつ起こるか誰にも予測できないものなので、空き地を持っている方は早めに土地活用を検討するようにしましょう。